8月16日 スポーツと政治の関係について
先日、中国で開催されたサッカーアジアカップで日本選手が激しいブーイングを浴びたことが
話題になりました。私は全ての日本戦をテレビ観戦しましたが、凄まじいものがありました。
プレーに対するブーイングはともかく、国歌に対するブーイングは国家への侮辱です。
政治をスポーツの場に持ち込むべきではないのです。あくまで理想としては・・・。
現実はスポーツと政治の完全な分離は絶対に不可能だと思っています。
勝敗がつきもののスポーツは、戦争と置き替えることができてしまうからです。
私が所属する大学の研究室に、中国からの留学生がいます。彼はブーイングに対して
恥ずかしい行為と述べ、若者は今の日本を知らなさ過ぎるとも言っておられました。
中国の学校では戦中の日本に関する徹底した教育が行われる影響なのでしょう。
女子サッカーの北朝鮮戦でも、安全のため日本と北朝鮮のサポーターの席を分離して、
北朝鮮に対してブーイングを浴びせていたそうですから、日本でも分離はできていません。
アテネ五輪の真っ只中、スポーツと政治は切っても切れない関係のようです。



8月1日 自民党の派閥政治の衰退について
献金問題で橋本元総理が派閥会長辞任に追い込まれました。さらに派閥も離脱しました。
私は以前から、橋本氏は派閥会長には向いていないと思っていました。
かつて派閥会長を務めた竹下、小渕元総理は人柄と面倒見の良さを持っていました。
竹下氏の「汗は自分が流しましょう 手柄は人にあげましょう」は、氏の性格をよく表しています。
それを橋本氏は持っていないからです。後任会長人事も難航しているようです。
次代のリーダーと思われていた、鈴木宗男も潰れましたからね・・・。まあ難しいでしょう。
橋本派は抵抗勢力の象徴のように印象づけられましたから、一新が絶対に必要です。
自民党の派閥政治は確実に衰退に向かっています。もう派閥の時代ではないのです。
選挙制度が小選挙区制に変わって、権力は派閥の領袖から党の執行部に移りました。
そして、派閥を気にせず閣僚を選べるようになりました。この点は小泉総理は評価できます。
数十人のグループにまとまっていないと、数百人の組織は機能しないという考え方もあります。
派閥は必要悪。それでも自民党内に残る旧来の派閥の雰囲気は一掃せねばなりません。



7月16日 参議院議員選挙での民主党躍進について
先日、参議院議員選挙が終わりました。結果は岡田代表率いる民主党の躍進です。
私はもっと伸びると思っていました。自民党が開票終盤で粘りを見せた気がします。
公明党には予想外の当選者が現れますし。これは自民党の選挙区候補が支持者に、
比例代表は公明党と呼びかけた結果でしょう。自民党の公明党依存は強まるばかりです。
今回の選挙で民主党が票を集めた背景は、自民か民主に投票しないと自分の票が生きないと、
判断した人が多いからでしょう。だから共産と社民には票が集まらないのです。
確実に2大政党制に向かっています。今回の選挙結果を衆院選に当てはめると、
民主党が300議席を獲得するという試算もあるそうですが、果たして・・・。
20万票を獲得しながら、中村敦夫氏が当選できなかったのは残念です。
鈴木宗男と辻元清美は健闘はしましたが、当選はできません。とりあえず良かったです。
注目の静岡選挙区では2人の現職が落選して、2人の新人が当選する波乱の結果でした。
衆議院の解散がなければ、3年間は国政選挙がありません。日本の政治はどうなるでしょうか。



7月2日 参議院議員選挙の選挙区割について
無事にイタリアより帰って参りました。そして、来週は楽しみな参議院議員選挙です。
今回は泡沫政党・候補が少ないので、選挙マニアとしては少し物足りない気もしますが・・・。
議員の選出は都道府県別の選挙区と、全国共通の非拘束式比例代表より行います。
したがって、比較的人口の少ない都道府県の、定数1の選挙区が全体の勝敗を決めます。
定数2以上の選挙区と比例代表では、主要政党が議席を分け合う形になりますが、
1人区では違います。オセロゲームのように議席が大きく動く可能性があるのです。
参議院の選挙制度では一票の格差と非拘束式比例代表が問題となっていますが、
定数の異なる選挙区の混在も、地域格差と言えるかもしれません。1人区には重みがあります。
今回の選挙での注目選挙区は、多数の立候補者が定数4を争う東京選挙区、
定数2に対して自民党と民主党が2人ずつ候補者を擁立した静岡選挙区でしょうか。
6年前の選挙での共産党躍進を考えると、共産党の議席減と民主党の議席増は確実です。
選挙の後が勝負ですよ。組織票に結果を決めさせてはいけません。選挙に行きましょう!



6月13日 サマータイムと弐千円札について
今回は管理人のイタリア出張のため、「未塾児通信」更新日の前倒しを行いました。
最近は政治ネタばかり続いているので、今回は日本人の国民性について考察します。
イタリアではサマータイムが導入されています。これは日が長い夏季において、
時計を1時間進めることにより、時間を有効に使うというものです。非常に合理的です。
日本でも終戦直後、導入されたことがあります。しかし、定着はしませんでした。
これは江戸時代から毎日、同一の周期で生活する性質が日本人に染み付いているため、
時間の周期をずらすサマータイムを受け入れることができないためと考えられます。
これと同様なものに弐千円札があります。貨幣を対数軸(理系的ですみません)で考えると、
弐千円札は千円と五千円の間隔を埋める、便利な紙幣ということになります。
しかし、実際は普及しませんでした。これは1と5で数値を処理するソロバン的考えが、
日本人の中に存在するからです。もっとも、200円玉ならいくらか普及したと思いますが・・・。
イタリアで異文化に触れつつ、日本を見直すのも良いかもしれません。では、行って参ります。



6月3日 岡田民主党代表と小泉総理の訪朝について
小沢一郎が年金問題で代表就任を辞退したため、岡田幹事長が代表に昇格しました。
意外な展開で少し驚きましたが、順当な選択でしょう。いずれは代表になる方ですから。
私は民主党サポーターでして、前から岡田氏に注目していたので、今後が楽しみです。
実は岡田氏はジャスコ(現:イオン)の創業者の息子だそうです。
お兄さんが事業の方を継いでいます。したがって、庶民性が低い印象があります。
また、小泉総理と比較して地味に映ります。有権者に受け入れられ易いタイプではありません。
それでも真面目な性格で、政治家としての能力も高いですから、頑張って欲しいです。
あと、小泉総理が2回目の訪朝を行いました。拉致被害者の家族の帰国を実現し、
一定の成果は上げたと思いますが、向こうのペースに乗せられた感じがします。
食糧支援を取り付けたのですから。北朝鮮とは今後も粘り強く交渉を続ける必要はあります。
しかし、話が素直に通じるまともな相手ではないことを、常に認識していなければなりません。
ジェンキンス氏の問題も難しいのですね。時が経っても、例外なく脱走兵なのですから・・・。



5月16日 相次ぐ年金未納議員について
年金未納議員が相次いでいます。石原東京都知事や小泉総理までも未納でした。
ちなみに私が住んでいる横須賀市の市長も未納です。ここまで多いと、もう驚きません。
この原因は、政治家は議員年金があるため自分の国民年金の関心が薄い。
そして、制度が複雑であることに問題があるのでしょう。したがって、改善が必要なのです。
私は年金未納議員の存在がわかっても、後で支払えば大きな問題はないと思っています。
ただし、他人の未納を批判して、自分が未納であった場合は別です。菅直人がそれです。
江角マキコを国会に呼べと言い出し、閣僚を未納三兄弟と批判して、自分が未納ですよ。
福田官房長官よりも先に民主党代表を辞任すれば良かったものの、
テレビ番組で弁明を続け、自分の首を締めている姿は、あまりにも無様すぎます。
次期代表は小沢一郎ですから、ここで民主党を引き締めて参院選に臨んでほしいです。
高齢化が進む中、働く人が納める年金が増えるのは仕方ありません。
支払われる額が減るのも仕方ありません。私も社会人になったら、しっかり払わなければなあ。



5月1日 補選における民主党の対応について
先月末、衆議院の統一補欠選挙が埼玉、広島、鹿児島の3選挙区でありました。
埼玉では民主党が有利、鹿児島では自民党が有利、広島では互角と見られていましたが、
結果は自民党の全勝でした。補選特有の低投票率が追い風になったのでしょう。
自民党の候補は連立与党を組んでいる公明党、すなわち創価学会が支援していますから。
ただ、埼玉での民主党敗北の原因は、それだけではないようにも思えます。
民主党は比例で復活当選した議員を辞職させて、補選の候補としました。
そうせずに新たに候補者を立てると、次の選挙で立候補者の調整が難しくなってしまうからです。
過去に同様の行動を取った議員がいたこともあり、民主党はそれを党の原則としたのです。
これは党側から見れば理にかなった原則かもしれませんが、有権者の側から見ると
理解し難いものに映ります。衆議院議員を辞職して、衆議院選に立候補しているのですから。
民主党も、この原則を見直す必要があると思います。候補者調整は大変になりますが・・・。
現在、年金未納の閣僚や議員の存在が話題になっています。はてさて何人いるのでしょうか。



4月17日 イラクの日本人人質事件について
今週、イラクの日本人人質が開放されました。そして今日、2人の日本人が保護されました。
事件が解決して本当に良かったです。イスラム聖職者の影響力の強さを認識しました。
3人の日本人人質が拘束された場所は、イラクで最も危険な場所であると言えます。
外国人誘拐が多発している地域です。アメリカ占領に不満を抱くイラク人は多いのでしょう。
その武装集団は「自衛隊のイラクからの撤退」を要求してきました。
日本政府は自衛隊撤退の考えがないことを表明。情報収集のため、外務副大臣を派遣します。
これは的確な判断です。テロに屈して、政策を変えては絶対にいけません。
イラクへの自衛隊派遣を反対していた人でも、ここは屈してはいけないのです。
自衛隊派遣と人質事件は、全く別の事項です。同列に扱ってはいけません。
したがって、この場でも自衛隊撤退を主張した社民党は、国際社会をわかっていないのです。
社民党は次の参議院選挙で、どれだけ議席を減らすことになるのでしょうか。
政権がイラク人の手に再び戻り、秩序ある社会が早く構築されることを願います。



4月3日 尖閣諸島と日本の領土問題について
先日、日本領である尖閣諸島に、中国の活動家が上陸するという事件がありました。
尖閣諸島は間違いなく日本の領土です。アジア・太平洋戦争敗戦後、
アメリカが沖縄を占領下に置いた時に、占領地域としての記録が残っています。
したがって、沖縄返還と同時に日本領になっているはずなのです。
中国・台湾が騒ぎ始めたのは、尖閣諸島付近には石油資源があると言われてからです。
日本政府は毅然とした態度をとればよいのです。弱腰になってはいけません。
その他の領土問題としては竹島があります。現在は韓国が実効支配しています。
ここも明らかに日本領です。サンフランシスコ平和条約で領有権を放棄していないのですから。
難しいとは思いますが、早い解決が望まれます。これはハーグで決着をつけるべきでしょう。
あとは有名な北方領土です。ここも難しいですが、粘り強く交渉を続ける必要はあります。
高村正彦元外相は「一片の領土をおろそかにすると、全ての領土を失う」と言いました。
その通りだと思います。無人島であろうとも、領有権の正当性は主張せねばならないのです。



3月17日 国会議員秘書の名義貸しについて
更新が遅れて申し訳ありません。来年度から管理人は大学院に進学するため、
予定日での更新は難しくなると思います。それでも頑張って続けますので、よろしくお願いします。
それでは本題です。先日、民主党の佐藤観樹衆議院議員が逮捕されました。
秘書の名義貸しをしていたためです。民主党サポーターとしては、ショックな出来事です。
佐藤観樹は日本社会党出身です。万年野党の旧社会党は、与党である自民党と比較して
政治資金集めに苦労することになります。そこで、この名義貸しの手法が編み出されたのです。
社民党の辻元清美も行っていました。現在の秘書給与制度は、3人の公設秘書の給与が
国から支払われることになっています。しかし、実際は秘書は3人では足りません。
そこで、名義貸しを行うことにより、他の私設秘書の給与、及び政治資金を捻出していたのです。
民主党内には秘書給与を3人分に限定するべきではないとの声もあります。
こうすれば、資金が少ない野党議員でも、多くの秘書を雇うことができます。
これは議論の必要があります。まずは、秘書給与制度の透明化を図る必要がありそうです。



3月1日 オウム真理教と破防法について
先日、オウム真理教の教祖、麻原彰晃の判決がありました。当然、死刑です。
あれだけ悪いことをやっていれば、何度死刑にしても足りないくらいです。
現在、オウム真理教はアーレフと改称して、独自に活動を続けています。
しかし、一部の信者は分派して、麻原彰晃の個人崇拝を続けているようです。
いくら事件を起こしていないとはいえ、これは恐いです。大悪人を崇拝しているのですから。
日本国憲法では信教の自由が保障されているので、強力な取り締まりは難しいものがあります。
以前、オウム事件の捜査が続けられている頃、破防法の適用が議論されたことがあります。
正式名称は破壊活動防止法。破壊活動を行った団体を完全に潰す、強力な法律です。
したがって、憲法に抵触しているとして、成立までに激しい議論が繰り返された経緯があります。
公安審査委員会での審議結果、この法律はオウム真理教に適用されませんでした。
破防法は抜けない伝家の宝刀なのです。あれだけ悪いオウム真理教に適用されなければ、
もう使われることのない法律でしょう。破防法の存在意義を見直す必要がありそうです。



一つ戻る      最初の頁に戻る


inserted by FC2 system