2月17日 「理科離れ」と「政治離れ」について
先月、暇つぶしの目的で本屋に入った時、中学・高校の参考書を手にとって少し驚きました。
我々が学んだものとは内容が違っていたからです。特に高校理科で、量が減った気がします。
いわゆる「ゆとり教育」の影響なのでしょう。高校レベルの理科は興味もしくは必要のある
生徒が学ぶものですから、できる限り時間を取ってしっかりやるべきだと思います。
また、小学校レベルの理科はベタな意見ですが、実験を中心に据えると良いと思います。
小学生の「理科離れ」が問題とされていますので。しかし、理科に対して誰もが興味を
持つわけではないのですから、さほど気にする必要はないのではと思っています。
興味を持つ児童が減少傾向にあることは、理科系として淋しいことではあるのですが・・・。
それよりもはるかに問題なのは「政治離れ」です。これが進むと絶対に国はおかしくなります。
政治の場合は理科と違って、人に興味を持つように仕向けることは難しいですから、
それぞれが政治に参加、すなわち選挙に行くことの重要さを自覚するしかないようです。
選挙は政治を変える最も有効な手段です。これを利用しない手はありませんよ。



2月2日 サッカー北朝鮮代表について
連日、スポーツニュース等でサッカー北朝鮮代表に関する報道がなされています。
その頻度は我らが日本代表よりも多く扱われているように感じるくらいです。
これも日本国民及びメディアの、北朝鮮に対する強い関心の表れでしょう。
北朝鮮代表の主軸は軍隊と聞いていたので、彼らは戦争をするつもりで日本に挑んでくると
思っていましたが、練習風景を見る限りはそのような雰囲気は伝わらず、少し驚きました。
北朝鮮代表には在日朝鮮人のJリーガーが、2人所属していることは広く知られています。
名古屋のMF安英学(アンヨンハッ)選手と、広島のMF李漢宰(リハンジェ)選手です。
私はJリーグが大好きですので、安英学選手は代表選出で注目される前から知っていました。
個人的には好きな選手の1人なので、北朝鮮代表に入った時は本当に驚きました。
ナショナルチームでのプレイは民族の誇りですから、李漢宰選手と共に頑張って欲しいです。
私は日本人ですので日本代表を応援しますが、同時に両選手の好プレイも期待しています。
今回の記事は社会派としてではなく、サッカーファンの立場で執筆してしまった・・・。



1月16日 企業利益と研究者への報酬について
先日、青色発光ダイオードを開発した中村修二氏と日亜化学工業の間で行われていた、
開発対価の訴訟が和解に至りました。高裁の判決は8億円の支払いを命じるもので、
一審の地裁の判決が200億円だったことを考えると、大幅な減額です。
私も本業は電気工学専攻の大学院生ですので、この記事には大きな興味があります。
研究者の目から見れば、苦労して生み出された自分の研究成果に対して、
報酬もしくは待遇が与えられるのは当然です。さらに研究を取り組む意欲も出ます。
ノーベル賞を受賞した田中耕一氏が、所属する島津製作所から即座に
フェローの待遇を受けたのが印象に残っています。この青色発光ダイオードの場合は、
あまりにも儲かる研究成果であったため、それが難しくなってしまったのでしょう。
また、中村修二氏は判決後に「日本は文系社会。実力のある理系は米国に行くべき。」と、
コメントされていました。就職を控える理系の学生としては、なかなか考えさせられます。
私は研究開発を生業にしたいと思っています。文理両道の信念の下、頑張らねばなりません。



1月1日 合併市町村の名称について
ここのところ、全国で市町村の合併が続いています。合併の話し合いの焦点の一つとなるのは、
間違いなく合併後の自治体の名称です。住民はそれぞれの地名に愛着を持っていますから。
佐渡や対馬のように、地域全体を表すメジャーな名称がある場合は、問題がありません。
そうでない場合は大変なのです。妥協の末に、センスのない名称に落ち着くことがあるので。
個人的な観点から例をあげると、愛媛県東部の「四国中央市」でしょうか。
市名から土地を感じることが全くできないからです。旧郡名「宇摩」の方が良い気がします。
あとは栃木県で氏家町と喜連川町の合併により誕生した「さくら市」があります。
桜の木があるという理由で新市名が決定したと聞きましたが、桜は他の地域にもあります。
おそらく適当な名称が見つからない末の妥協でしょう。それでも、もう少し考えて欲しかったです。
逆に名称が先行した例もあります。神奈川県の「湘南市」構想です。
結局、内容がまとまらずに解散となりましたが、湘南ブランドの力を感じました。
合併後の自治体の名称は、奈良時代からの由緒ある旧郡名を、候補とするべきだと思います。



12月18日 日本における諜報活動の歴史について
本業の研究が忙しく、学会発表で諏訪に出張していたため、更新が遅れてしまいました。
今回は少し変わった話題にします。現在の日本は情報戦・諜報活動が苦手とされています。
もし非常事態が起こったとしても、情報収集はアメリカに頼りきりになるような気がします。
しかし、かつては諜報活動をのスペシャリストが存在しました。決して忍者などではありません。
幕末では今年の大河ドラマでも描かれた「新選組」でしょう。剣客集団のイメージが強いですが、
設立当初から「監察方」と呼ばれる諜報部隊が存在したことは、注目に値します。
この「監察方」があったからこそ、「新選組」はあれだけの活躍ができたのでしょう。
あとは旧日本軍が日露戦争の時に、レーニン率いる革命組織に資金援助することで、
ロシアを国内から揺るがしたことでしょうか。これも有効な諜報活動の一つです。
アジア・太平洋戦争の頃から、日本は情報戦を苦手とするようになったように感じます。
現代の日本は、どの程度の情報収集能力があるのでしょうか。少々心配ではありますが・・・。
高松宮妃喜久子殿下の御冥福を心より御祈り申し上げます。それでは、良いお年を。



12月2日 靖国神社参拝と日本文化について
前回に述べた領海侵犯についての議論は、首相の靖国参拝に話をすり替えられました。
中国のお決まりのパターンですよ。この話を出せば「反日」で国がまとまりますからね。
日本も強い態度をとらねばなりません。核兵器を所有している国にODAは不要でしょう。
中国が靖国の話を出したがる理由とは何か。政治的には「反日」による人民統制があります。
それ以外に日本と中国の間に存在する文化的な隔たりも、理由にあると思われます。
日本では死んでしまえば善人も悪人も、仏様となって対等に祀られるという考えです。
特に現世に恨みを残して死んだ人に対しては、崇りを恐れてより丁重に祀られます。
それに対して中国は、悪人とされた人の墓はあばかれ、路上に死体がさらされていたのです。
これは昔の話ですが、根本的な思想は現代にも受け継がれていると見てよいと思います。
韓国も中国と同様の思想です。東アジアでは日本のような思想の方が少数派なのです。
したがって、靖国参拝は日本古来の思想に基づいたもので、本来は何の問題もありません。
日本はそれを正々堂々と主張すればよいのです。戦争の反省とは別の問題なのですから。



11月17日 アメリカ大統領選と中国の領海侵犯について
アメリカ大統領選が終わりました。接戦の末に現職で共和党のブッシュ氏が勝利です。
私はブッシュ氏はあまり好きではありませんが、共和党はアジアで日本を重視しているので、
国益を考えるとこれで良かったような気もします。民主党は中国重視だそうですから。
アメリカ大統領選は、本当に不思議な選挙制度です。全米の票を単純に加算すれば良いのに。
建国当時のアメリカは交通手段が未発達で、全有権者の票を集めることが困難でした。
そこで、州別に投票を行って大統領選挙人を決め、彼らがワシントンに集まって
大統領を決める制度となったそうです。歴史が浅い分、伝統にこだわりたいのでしょう。
アメリカは紛れもなく世界の警察です。今後もブッシュ大統領の政権運営に注目です。
4年後の大統領選に、民主党のヒラリー上院議員が立候補すれば面白いのになあ。
あと、中国の潜水艦が日本の領海を侵犯する事件も起こりました。しかもかなりの距離を。
中国は現在、石油資源が大幅に不足していますから、海洋調査に必死なのでしょう。
それでも日本は毅然とした態度をとり続けなければなりません。尖閣諸島の領有権も含めて。



11月3日 日本の新幹線技術とトランスラピッドについて
先月の新潟県中越地震には驚きました。被災された方々が早く普段の生活へ復帰できるように
願っております。この地震で上越新幹線が脱線しました。大惨事にならなかったのが幸いです。
新幹線はほとんど事故が起こらないことで有名でしたので、今回の脱線は衝撃です。
それでも私は日本の新幹線技術は優れていると思っています。運が良かったのもありますが、
あれだけの大地震に遭って人的な被害も出ず、大事故には至らなかったのですから。
やはり世界に誇れる技術ですよ。動力分散で車両が軽いため、地盤が弱い地域には最適です。
台湾が導入したのも納得できます。現在、中国では北京−上海間に高速鉄道を計画中です。
これをドイツのリニアモーターカー、トランスラピッドとするか、それとも日本の新幹線とするかに
注目が集まっています。現在、上海の市街中心と空港を結ぶ路線はトランスラピッドです。
したがって、ドイツは中国の高速鉄道にトランスラピッドを売り込もうと必死なのです。
国際会議MAGLEV(テーマ:電気)では、ドイツの中国を持ち上げる凄い発表もありましたから。
私は日本の新幹線技術の方が、中国向きだとは思っているのですが。期限は北京五輪です。



10月16日 ライブドアと楽天の球界参入について
毎回、日本の政界ばかりを題材にしているので、今回は趣を変えてスポーツネタにします。
私はサッカーは大好きですが、正直申し上げて、プロ野球に対する関心はほとんどありません。
しかし、Jリーグのヴィッセル神戸を買収した楽天が、球界参入を目指していることには
大いに関心があります。この球界参入に最初に名乗りを上げたのはライブドアでした。
したがって、楽天は同業のライブドアを意識して、張り合っているように見えるのです。
思えば楽天はヴィッセル神戸で、トルコ代表のFWイルハン選手を獲得したものの、
ほとんど試合には出ないまま、結局は解雇しています。多額な契約金をかけたにも関わらず。
楽天は新球団でも、ヴィッセル神戸と同じことを繰り返す気がしてならないのです。
今後の動向を興味深く見ていきたいと思います。ここで話は少し変わりますが、
プロ野球選手がストライキを起こした時に、多くのファンが選手を支持して集まり、
試合の代わりに開催されたイベントが賑わったのには驚きました。野球は日本の国技ですね。
古田選手会長が選挙に出馬して、国会議員になったら面白いと思ってしまいましたよ。



10月3日 小泉改造内閣と郵政民営化について
先日、小泉改造内閣が発足しました。郵政民営化のための内閣と言われています。
小泉総理がおそらく最も信頼している、竹中経済・財政相に郵政担当相を兼務させたことに、
その意気込みが現れています。逆にその他の閣僚には目新しさがあまり見られません。
最初の小泉内閣に田中真紀子など目立つ閣僚が多かった分、そう感じるのかもしれません。
それでも人事は派閥の順送りにせず、全て自分で決めているところはさすがです。
この点に関しては小泉総理は慣例を崩した、偉大な改革者と言ってよいと思います。
これで派閥の力が弱まったのですから。宣言と同じように自民党を壊したのです。
話を郵政民営化に戻します。小泉総理は昔から郵政民営化を唱えていました。
私も民営化を達成すれば競争が生じるため、郵送の料金も安くなると信じていました。
しかし、国民は郵政民営化よりも国民年金の議論を望んでいるようです。
民営化の議論は必要だとは思いますが、やはり年金の議論を優先させるべきなのでしょう。
川口前外相はともかく、落選中である山崎拓の首相補佐官就任には驚いたなあ・・・。



9月17日 「華氏911」とアメリカの社会構造について
先週末の9月11日、話題の「華氏911」を見に久しぶりに映画館に行ってきました。
日付は意図して合わせたわけではありません。マイケル・ムーアが制作した映画ですから、
ブッシュを馬鹿にするのがメインだと思っていましたが、予想以上にとても生々しい
ドキュメンタリーでした。少々の誇張はあるにしても、いろいろと考えさせられました。
派兵の良い悪いは別にして、アメリカはイラクで多くの犠牲を出しています。
泥沼化したベトナム戦争になぞらえる人もいます。ベトナム戦争時は反戦運動が
アメリカの国中で高まりました。それに対して今回は、運動の高まりが小さい気がします。
映画を見て思ったことは、テロと派兵を結びつけ、テロと戦うというスローガンの下に、
反戦運動が抑えられているのではないかということです。マイケル・ムーア制作を差し引いても、
ブッシュ政権はこれを狙ってスローガンを展開している節があることは確実でしょう。
イラクに派遣される兵士には、職の無い街の人が多くいます。大企業はイラクを第一に
ビジネスの場として捉えています。ここまで極端な階級社会の存在に大きく驚きました・・・。



9月3日 横須賀の美術館建設反対運動について
今回はローカルネタです。私は横須賀市在住なのですが、そこで一つの市民運動があります。
横須賀市長は多くの市民、市議の反対があるにも関わらず、美術館建設を決定しました。
展示品収集に資金がかかる上、建設予定地は市の外れのため、多くの来館者は望めません。
何より近隣の鎌倉市や横浜市に美術館があるため、市民が美術館を求めていません。
そこで、美術館建設反対運動が起こったのです。これには一部の市議も賛同しています。
私の意見も建設反対で、先の横須賀市議選では反対派の候補に投票しました。
これは横須賀市政全体に言えることですが、文化より建物を大事にする風潮があるように
思えてなりません。今までも財政は苦しいのに、巨大な市の施設を作ってきました。
電波障害しか引き起こさない、意味のわからないモニュメントがその例です。
横須賀は幕末にペリーが来航し、造船と共に発展した歴史ある都市です。
それでもペリー公園は小さいまま、浦賀の歴史ある造船所のクレーンも保護しません。
美術館の方は入札で企業が名乗りませんでした。これを機会に考え直して欲しいものです。



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