2月16日 女系天皇と皇室典範改正について
3か月前の見出しは女性でしたが、今回は議論の争点となっている女系について述べます。
女性天皇は古代を中心に10代8人存在しますが、全員父親が皇族なので男系です。
日本の歴史上では女系天皇は存在しないのです。したがって、慎重な議論が必要となります。
私は女性天皇には反対しませんが、前例のない女系天皇となると不安を感じてしまいます。
小泉内閣は明らかに議論不足の状態で、国家の根本に関わる皇室典範改正を推進しました。
秋篠宮家の慶事もあり、とりあえず断念となって良かったと思います。皇室の危機でしたよ。
過去にも皇室は存続の危機に陥ったことがあります。まずは足利義満の皇位簒奪計画です。
これは足利義満の死去により頓挫しました。あとはアジア・太平洋戦争での敗戦でしょうか。
マッカーサー元帥が天皇の価値を理解したため、象徴として皇室は存続しましたが、
国外追放になっても不思議ではなかったのです。やはり皇室は神の子孫のようです。
皇室典範は段階的に改正を進めるべきです。まずは宮家の養子を認める必要があります。
現在の状態では男子のない宮家は絶家となるしか道はなく、大いに問題があります。



2月3日 ライブドア問題と東横インについて
時代の寵児とまで称されたライブドアの堀江氏が逮捕されました。誰が予想できたでしょうか。
昨年は堀江氏の年と言っても過言ではなかったでしょう。プロ野球参入の話題やフジサンケイ、
総選挙にまで出馬とメディアを大いに賑わせました。そして、あっけない終わりでした。
やはり速く上り詰めたものは、転落するのもまた速い。地道に築いた信頼関係がないと、
自分が困った時に誰も助けてくれない。ライブドア問題から、このような教訓を感じました。
総選挙で支援した自民党も責任があります。亀井静香氏もとんでもない人を当てられましたよ。
民主党は当時の岡田代表の判断に助けられましたな。これが日本政治のレベルなのでしょう。
そして、堀江氏は日本経済の信用の失墜も招きました。思えば私の周りも株が流行っており、
ライブドアの影響で損をした人もいます。選挙は好きですが、株にはどうも興味が持てません。
また、東横インも衝撃でした。私は学会発表の出張や鉄道旅行で、頻繁に利用しました。
会社ぐるみで行っていたとは、相当に悪質です。上層部のコメントと態度も良くないですし。
個人的には好感を持っていたビジネスホテルだっただけに、とても残念な気持ちです。



1月16日 ポスト小泉と民主党代表について
メディアではポスト小泉が話題になっています。私はあまり関心はありませんが・・・。
やはり安倍晋三・官房長官が最も人気があるようです。誰がなるにせよ、難しいとは思います。
政策はともかく、あれだけ支持を集めた小泉総理の後継ですから、やりづらいことは確かです。
思えば「変人」と呼ばれる自民党の異端児だった小泉純一郎が、総理にまで上り詰めて
長期に渡り政権を維持し、後継に政策が引き継がれるとは、誰も全く予想しなかったでしょう。
今では自民党内の誰も逆らえない、権力者になっていますからね。派閥も無力ですし。
ここは民主党に奮起して頂きたいです。まずは代表選を盛り上げる必要があります。
実は過去に任期を全うした民主党代表は一人もいません。途中で辞任に追い込まれています。
現在の状況では前原代表の続投は厳しそうです。小沢一郎氏の出馬はあるのでしょうか。
個人的には仙石由人氏や、野田佳彦氏が代表になったら面白いと思うのだけどなあ。
私は旧党派の垣根が明確にある限り、民主党の政権獲得と運営は厳しいと考えています。
民主党の未来は若手議員が執行部になった時、結束力が高まっているかにかかっています。



1月1日 憲法の平和主義と学校教育について
最近、両親と議論したことを記します。ちなみに私の父は元自衛官、母は日本史研究家です。
憲法改正についても賛成の立場で、特に9条は現実に合わせるべきとの考えで一致しました。
横須賀育ちの母と私は、子供の頃は憲法さえあれば戦争は起きないと信じていました。
憲法は小学校の社会科で最初に習います。そこでは柱の一つである平和主義として、
戦争放棄を掲げている素晴らしい憲法と教えられます。当時の私は素直に感動しました。
しかし、年を重ねて自分なりに勉強を進めると、現実とは矛盾していることに気づくのです。
やはり学校教育の影響力は強いです。現在の小学校はどのように教えているのでしょうか。
思えば大学の教職課程では、一般教養科目「憲法」の単位取得が必須になっています。
これからも戦後直後の日本が、憲法の精神の教育に力を入れたかったことが理解できます。
私が所属している大学の「憲法」の先生はパリバリの改憲派で、精神とは合致しませんが・・・。
講義は大変興味深いもので、正しい憲法の認識を持った教師が生まれることを期待します。
また、香川県出身の父は教師が元軍人だったためか、このような教育は受けなかったそうです。



12月18日 中国脅威論と大連立提案について
今週は学会発表で沖縄に出張していたため、更新が遅れました。沖縄は社民党が強いです。
那覇市街でも運動をしていました。主張の内容は憲法改正反対等、お決まりのものでした。
その中では憲法改正賛成で安全保障問題を重視する、民主党の前原代表を批判していました。
最近では小泉総理による大連立提案や、中国脅威論の発言が党内でも批判されています。
民主党内には中国に対して穏やかに接するべきとの勢力が、旧社会党系を中心に存在します。
それ以外にも自民党との違いがアピールできない、党幹部に相談しなかったのは良くないと
考えている議員も存在します。それでも中国脅威論は事実であり、私も賛同しています。
また、大連立提案については完全に否定して欲しかったです。可能性を0.01%残したのは、
憲法改正時の連携を考慮したためと思われますが、自民党の驕りを退けるべきでしたよ。
自民党と連立を組んだ政党は駄目になりますからね。公明党は例外となってしまうのか・・・。
この大連立提案は民主党を揺さぶる手段にも見えますが、円滑な憲法改正を進めるための
本音も含まれている気がします。ドイツの大連立も当初は否定されたことを思うと怖いです。



12月3日 欠陥住宅問題と西村議員逮捕について
姉歯建築士関連の欠陥住宅が問題になっています。これは技術者倫理が問われる酷い話です。
会社の儲けを優先するあまりに住民の安全を無視、信頼される良いモノを作ろうとする
技術者の心が微塵もないのですから。慣れが感覚を鈍らせたのか・・・恐いことです。
国会の参考人招致もテレビで少し見ましたが、責任を擦り付け合う醜いものでした。
この問題は国土交通省や国会議員にも波及するでしょう。疑惑の伊藤議員はどうなることか。
まずは住民の補償を最優先に、馴れ合いの無い検査システムを確立する必要があります。
また、民主党の西村議員が非弁活動により逮捕されました。過激な発言はありましたが、
日本の安全保障問題に理解のある議員として私も期待していただけに残念な気持ちです。
民主党は党のイメージアップを図らなければならない時期に、選挙違反等の不祥事が続いて、
さらに立場が厳しくなります。西村議員を除名処分、議員辞職勧告としたのも当然でしょう。
西村議員は比例選出ですから、辞職させても民主党の勢力は変わらない背景もありますが。
小選挙区選出の場合は補選となることを考えれば、制度について議論の余地がありそうです。



11月16日 女性天皇と皇室典範改正について
現在、女性天皇の是非について議論がなされています。皇室の状況を考えてのことでしょう。
世界の王室を見ると、女系相続は珍しくありません。王位継承権が男女対等な場合もあります。
日本の場合は古代を中心に女性天皇が10代8人存在しますが、その役割は中継ぎです。
内親王が皇太子となると、自分の身分以上の男性が存在せず、生涯独身となってしまいます。
したがって、日本の歴史上では女系相続が行われていないのです。前例に従うならば、
女性天皇は認めるべきではないのです。この場合、旧皇族に皇籍復帰を願うことになります。
一般の国民として生活されている旧皇族の方々が納得されるかは微妙ですが・・・。
ただし、多くの国民は現在の皇室の血筋でなければ天皇として受け入れ難いような気がします。
現在の憲法で象徴と明記されている以上、これは無視できない重要な要素と言えるでしょう。
歴史に重きを置くか、象徴に重きを置くかで答えが変わる。私もどちらが良いか決定できません。
少なくとも男女平等の理念を持って、女性天皇の実現を主張するのは間違っています。
私は尊王派ですので、皇室の繁栄を願っております。皇室は日本の歴史そのものですよ。



11月1日 小泉内閣と自民党の今後について
本日、小泉内閣の閣僚が発表されました。特に驚きのある人事は見られませんでした。
竹中平蔵氏の総務相起用には、小泉総理の信頼の高さが見れます。完全に内閣の要でしょう。
傲慢な片山さつき氏が入閣しなくて良かったです。ちなみに父親は私が所属している大学の
数学非常勤講師だったそうです。民主党の前原代表を「こいつ」呼ばわりするのは許せません。
野田佳彦氏の「チャイルドシート」の切り返しは見事でした。いずれは代表になって欲しいです。
話がそれてしまいましたが、最近の自民党は参院神奈川補選も勝利して調子が良いです。
よほどのことがない限り、しばらくは小泉内閣の勢いが失われることはないでしょう。
問題は小泉内閣の後です。従来の自民党は所属議員の統率力を持つ派閥の集合体でしたが、
小泉総理誕生後は派閥が事実上崩壊、権力は幹事長を中心とした党執行部に集中しています。
したがって、郵政民営化法案での造反組議員に対して、厳しい処分が下せたのです。
人気のある小泉総理の下では機能していますが、今後も続くかどうかは微妙だと思います。
選挙に関しては公明党・創価学会への依存度が高まっているのが、不安材料にもなり得ます。



10月16日 郵政民営化法案での造反組議員について
小泉自民党が圧勝した現在の状況であれば、郵政民営化法案は間違いなく可決されます。
前回の総選挙で法案に反対したために自民党公認が得られず、無所属で出馬して当選した
野田聖子氏などの議員の大部分が今度は賛成を表明。自民党復党を目指すためでしょう。
民意に従うことを理由にしていますが、法案に反対していたからこそ投票した有権者がいる以上、
彼らの民意を無視した行為のようにも思えます。これでは愛知の末広まきこと変わりませんよ。
思えば愛知万博の盛り上がりで、それに至るまでの騒動も忘れ去られているような気がします。
このような中で反対を最後まで貫く姿勢を見せた平沼赳夫氏は評価できると思います。
法案を退けた参議院でも賛成を表明する議員が増加。総選挙で自民党執行部の権力を見て、
反対は得策ではないとの判断が働いたことは明白です。保身と見なしての批判は簡単ですが、
小選挙区制度のもとで党執行部が権力を握っている体制では、やむを得ないのかもしれません。
来週、私が住んでいる神奈川では参院補選が行われます。斉藤つよし氏の失職のためです。
候補者は自民・民主・共産の3名で全員女性。投票率は下がると思いますが、結果はどうなるか。



10月2日 小選挙区比例代表並立制の欠点について
衆院選比例代表・東京ブロックの名簿最下位で当選した、自民党の杉村氏が注目されています。
その発言はワイドショー好みでしょう。しかし、国民の代表としてふさわしいかは大いに疑問です。
この杉村氏と鈴木宗男氏の当選、自民党の圧勝を生んだのは間違いなく現在の選挙制度、
小選挙区比例代表並立制であると言えます。参院と異なり、衆院の比例代表はブロック別です。
したがって、全国1ブロックであれば両氏の当選はなかったのです。ブロック分けを廃止した方が、
小選挙区で接戦の末に敗れた候補が多く当選できるので、死票を抑えるのに役立つと思います。
また、自民党は小選挙区で圧勝しましたが、得票数では民主党と議席ほどの大差はありません。
小選挙区制度のカナダのでは、1回の選挙で政権与党が2議席までに転落したことがあります。
少しの得票差が大きく増幅されて、議席数として表れるのが小選挙区の特徴となっています。
無党派層が多数を占める日本において、適当な選挙制度かは判断の難しいところでしょう。
私が所属する大学の政治学の名誉教授が、小泉総理は権力を使った久しぶりの総理大臣だ、
今までは権力を持っていても使わなかったとおっしゃっていました。言い得て妙だと思います。



9月19日 自民党の圧勝と民主党の惨敗について
昨日、オーストリアより帰国しました。選挙結果はザルツブルクのホテルのNHKで知りました。
自民党の圧勝と民主党の惨敗には衝撃を受けました。このまま亡命しようかと思いましたよ。
ただ、今思い返せば今回の総選挙に民主党は、負けるべくして負けたのかもしれません。
私は民主党のネットモニターに登録しており、アンケートが定期的に送られてきます。
そこで、今回の総選挙で投票する政党を問う質問がありました。政治に強い関心を持っている、
もしくは民主党寄りの人が対象であることを考えれば、回答は民主党に集中して然るべきです。
しかし、3分の1が自民党と回答していたのです。この時点で敗北は決まっていたのでしょう。
郵政民営化しか論点としない小泉自民党に、票が集まった結果には疑問を持っていますが、
民主党が政権を担うには力不足であり、政権獲得が時期尚早であったことも事実です。
風向きで大幅に議席が動く、小選挙区の怖さです。逆に大逆転の政権交代も可能にします。
前原新代表の元で結束力を高め、次は国会で大躍進した自民党に挑んで頂きたいです。
自民党もこれだけ議席が膨れ上がると、数のおごりの批判をかわすことに神経を使いますな。



9月4日 総選挙と比例代表名簿の順位について
総選挙の候補者も出揃い、選挙戦に突入しました。ホリエモンまで立候補するとは・・・。
国民新党に続いて、田中康夫氏を代表とする新党日本も加わり、混戦の模様です。
また、各政党は比例代表名簿も発表しました。自民党は刺客と呼ばれる候補が上位です。
これでは僅差で小選挙区に敗れた候補が、救済される余地がなくなってしまいます。
名簿上位の重複立候補者は当選確実と見なされて、小選挙区で票が減る可能性もあります。
民主党は全員を重複立候補とすることで、比例代表を救済措置として位置づけています。
公明党と共産党は明確に順位付けをして、計画的な候補者の当選を狙う戦術です。
存亡がかかる社民党は、近畿ブロックで土井たか子氏を単独名簿5位とする賭けに出ました。
比例代表名簿には各政党の特色が出ており、興味深いです。新党は議席が確保できるか。
本日、期日前投票に行ってきました。投票日は管理人がオーストリアに出張するためです。
次回の「未塾児通信」は帰国後の更新となります。選挙速報が見れないのが残念です。
管理人は小泉総理の選挙区に在住です。民主党の斉藤つよし氏の健闘を祈っております。



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