投票率 平成13年参院選比例代表シミュレーションを用いた選挙結果に与える影響の考察

 政治ゼミナールで、創価学会の支援を得ている公明党は、投票率の高低に関わらず一定の得票数と考えると、投票率が何%まで上がった時に 全ての議席を失うか議論になったことがある。そこで平成13年の参議院選挙、非拘束式比例代表の結果を元にシミュレーションを行った。 公明党の得票数は一定として、投票率の増減に従い、その他の党の得票数を実際の得票率と同じ割合で増減させた。結果をグラフにまとめて以下に示す。


実際の投票率は55%程度である。投票率が100%に近づくと、公明党の得票率が低下して議席を減らす。ただし、4議席は確実に確保する。 これはゼミナールでは予想できなかった結果であり、公明党の組織力(創価学会)の強さを示している。次に投票率が低下した時を考える。 投票率が下がると公明党は組織力(創価学会)による固定票が恐ろしいまでの強さを見せる。投票率25%で第1党は現実に考えられないとしても、 投票率45%で民主党を抑えての第2党は実際に起こり得る結果である。このシミュレーションは無党派層が投票する政党の傾向を考慮していないので 完全なものではないが、興味深い結果である。

 現在は民主党と自由党が合併し、政党の勢力にも変化が生じた。しかし、投票率が下がると、公明党等の組織力が強い政党に有利に働く構図が 変化したわけではない。みんなが選挙に行き、投票率が上がって初めて、この構図を打破できるのである。この構図を打破できない限り、 日本の社会を大きく変えることはできない。選挙は日本を変えられるチャンスであり、有権者はこの権利を最大限に生かす義務がある。




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