カピバラキングの推薦図書


文明の憂鬱  京都大学在学中に芥川賞を受賞した彼が日常において感じるままを記した初のエッセイ集。 彼がデビューから立て続けに執筆してきた「日蝕」「一月物語」「葬送」の三部作のどれか一つもしくは複数にとっつきにくさを感じ、 こんなのは今は流行らないとかおもしろくないとか思ったヒトには一読を勧めたい。 彼が僕らの世代の一番先端にいてこれからの文学をひっぱていく存在であると同時に僕らと同じ位置、世界、日常に生きている人であるということが実感できる。 そして、この美しすぎる言葉の選択や連なりに文学とは何か、作家とはどういう存在かを教えられるだろう。(特におすすめで立ち読みするなら「鍵と錠を巡るイメージ」)
平野啓一郎:著



連戦連敗  世界規模の建築を設計するに当たってクライアント達はしばしばコンペと呼ばれる設計競技(会議)を開催し、 世界的な建築家達に提案させ、競わせ最も素晴らしい設計案を採用し、建築を開始する。この本は数々の最大規模のコンペにたびたび参加し、 連戦連敗を繰り返している著者の裏側を明らかにし、建築家は何を学びなにを考えてきたのかを語った東京大学大学院の講義の集成である。 今なお建築と信念を持って熱い戦いを繰り返している安藤忠雄から戦いに向かう心構えさえ学べるだろう。 それがどんなジャンルであろうと変わらない信念の貫き方のモデルをぜひ読んでみて欲しいと思う。 (読むのにすんごい時間がかかります。これについては根気が必要で建築に興味がある人にしか読めないと思う。 そしてわからない単語がたくさん出てきます。だけどそれは無視するべきで、それでも余りある価値をもたらしてくれるはずの本です)
安藤忠雄:著



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